香港の行方は。映画「時代革命」。
現在も進行中の香港の闘争を丹念に捉えたドキュメンタリー映画「時代革命」がすごかった。
最初は単純なデモ。
圧力が高まり、電脳を駆使した組織的な抵抗に移行して行く。
こういうのはオンラインゲーム世代は得意のようで、
半分ゲーム感覚で、でもゲームとは違う明確な目的を持って抗う。
若者だけでなく老人までの全世代が参加する。
「陳おじさん」と呼ばれるおじいさんとそのグループが素晴らしかった。
子どもや孫に、自由な香港を守ってやりたい、
とほんまに老骨に鞭打って、行動する。
「英雄なき革命」やなあ、と思う。
しかし、さらに警察の圧力が増し、
逮捕者や犠牲者が出る。
この辺から、もう警察ではなく軍隊に見えてしまう。
ということは、闘争ではなく、内戦のように見えるということ。
戦っても戦っても、真の相手は中国共産党。
きっと、軍備的にも、資金的にも、人的資源的にも底がない。
でも、彼らは自由を求めて戦う。
大変な状況だけど、こんなに自分達の国の政治のこと考えて、
体制に立ち向かえる熱意を持った人々が、
とくに若者を中心にたくさんいることが、
少し羨ましかった。
民主主義は鍛えられて強くなる。
ラストの歌には胸が熱くなる。
加油、香港!!
と映画を観て思ったのだが、
昨日のNHKスペシャルで、その後の香港の様子をやっていて、
だんだん中国に取り込まれて、
メディアは、どんどん批判を載せられなくなり、
反体制の人を密告することも増え、
教育すら、中国への愛国心教育が広まり、
香港人も、それに抵抗することがなくなって来てるということを知る。
世界中で広まる強権的政治。
香港も、その流れの中、中国の一部になろうとしているのだろうか。