橋本ヒネモスのBBBムービーvol.7「アメリカン・エピック」「ミスター・ランズベルギス」。

かたや5時間21分、かたや4時間8分。
休憩は入るもののの、長さにめげて、
行くかどうか躊躇してた映画2本、
どちらも公開終わりそうなんで、
覚悟を決めて行って来た。

「アメリカン・エピック」。

まずは、5時間21分の方。アメリカン・エピック。

これは最終日に滑り込みセーフ。
いやあ!間に合って良かった!
素晴らしきアメリカのルーツミュージック!
カーターファミリーの素朴な美しさ、
メンフィス・ジャグ・バンドの楽しさ、
チャーリー・パトンの渋さ、
ミシシッピ・ジョン・ハートって忘れ去られてて、
再発見されたミュージシャンやってんなあ。
ほとんど動く姿観たことなかったミシシッピ・ジョン・ハートの映像が
たんまり観られて、それだけでも「来て良かった」でしたわ。
他にも、ネイティブ・アメリカン、ケイジャン、ラテン、
スチールギター発明したジョセフ・ケククの話も面白かったなあ。

アメリカって、ブルース〜ジャズ〜ロック〜ラップと続く、
メインストリームの音楽にばかり目が行ってしまうけど、
今でも、こういうルーツミュージックは生きてるし、
メインストリームが元気でいられるのも、
こういう音楽から養分もらってるからなんやろなあ。

最後は、当時の録音機材を使って、
ジャック・ホワイト、ナズ、アラバマ・シェイクス、
ロス・ロボス、エルトン・ジョン、タージ・マハール、
ベティ・ラヴェット、アヴェット・ブラザーズ、リアノン・ギデンズって
すごいメンバーが、当時の曲を演奏したりする
すごいコーナーやってんけど、
その前までが、あまりに印象的すぎて、
あまり頭に入ってこなかった。
ラストのマール・ハガードとウィリー・ネルソンのセッションは、
さすがに「すげえ!」思ったけど。

おまけにプロデューサーはT・ボーン・バーネットとジャック・ホワイトで、
ナレーターは、ロバート・レッドフォード。
DVDでもストリーミングでも構わないので、
いつでも、観られる状態にしておきたい映画。
長さに躊躇して、なかなか行けなかったんだが、
行ってみると「もう終わっちゃうのか」思ってしまった。

「ミスター・ランズベルギス」。

こちらは4時間8分、しかもリトアニアのソ連からの独立の立役者、
ランズベルギスのドキュメンタリー、政治の映画ってことで、
さらにハードル高かったのだが。
ちょうど、NHKの「100分de名著」で1月、ジーン・シャープやってて、
リトアニアの独立の話出てて、興味深かったので、
背中押された気分で、行ってみた。

そのジーン・シャープの理論に感銘を受けてたんやけど、
リトアニア、ほんまにジーン・シャープの理論を現実でやり遂げたんやなあ。
非暴力を貫く多数の人民の姿は、美しくさえあり、
その非暴力の人民に襲いかかるソ連兵たちの凶暴さが、
さらに浮き彫りになるのであった。
きっとソ連兵たちの中にも
「命令だし、仕事だからやってるけど、
俺、武器も持たない、普通の人になにやってるんやろ」
って気持ちになる人もおるんやろなあ。
ワシやったら、そう思う。

ノーベル平和賞もらったゴルビーのペレストロイカやけど、
ゴルビーはあくまで共産主義堅持が目的で、
そのための少しのガス抜きってことでペレストロイカ、考えてたようや。
けど、時代は、ゴルビーの予想を超えて、動いていた。
ゴルビーが政治の世界から消えた経緯が、よう分からんかったんやけど、
これ観て「なるほど〜〜!」思った。

まだまだ世界は、「こうなればいい」という目的地を見つけ出せないでいるけど、
その大きなヒントになるような映画やないか、と思う。

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