初めて観たかもしれないニカラグアの映画。BBBムービー「マリア 怒りの娘」。

公式サイト

ワシとほぼ接点のなかった国、ニカラグア。
唯一の接点と言ったら、ローザ・ルクセンブルグの「ニカラグアの星」くらいのもんか。
そのニカラグアの社会問題を子どもの視点を通して、真正面に見据えた、
骨太の映画だった。

貧困問題、環境問題、政府と国民の軋轢、児童労働、搾取、、、
ドキュメンタリーでも、ここまでは描けないというくらい、
知らなかったこの国の実情が暴き出される。

その中でも、貧困にあえぐ、シングルマザーと、その娘、
という社会的に見れば、最弱とも言えそうな母娘。
けど、彼女たちの目は鋭く上を向いていて、
生きていくことに貪欲だ。

少女は、夢やファンタジーも生きるエネルギーに変えていくんやなあ。
少し「ミツバチのささやき」を思い出した。

最後のシーンのマリアの目の輝きが、
この映画、唯一の希望に思えた。

圧倒的にどこまでも広がる果てしないゴミ捨て場の山が、
これほど美しく見える、というのも、驚きだった。
だからファンタジー的な映像が、無理なく繋がっていたのかもしれない。

社会を真正面から見据えた映画は、
これほど雄弁に社会の矛盾を暴き出すのだなあ。

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