ドキュメンタリー映画2連チャン「食の安全を守る人々」「寛解の連続」。
本日は、十三の第七街術劇場でドキュメンタリー映画を続けて二本観賞。
まず一本目は「食の安全を守る人々」。
ちょっと前から気になってた、今、危機にあると思われる食糧の安全に関するドキュメンタリー。
グリホサート成分の入った「ラウンドアップ」がホームセンターや、Amazonで、
簡単に手に入ってしまう現実。
それに対して、防御するどころか、規制緩和してしまう日本。
その怖さを、科学的な見地から解き明かしてくれる。
それに加え、種子法廃止、種苗法の改定など、
多国籍企業に、1億を超える国民を人質に差し出すかのような政策。
このままだと、少子化がより一層進み、
そのうち、多国籍企業に見向きもされない国になってしまいそうな気がする。
さらに、ゲノム編集など、科学の発展で、ほんまに日本だけでなく、
世界の食糧が危機にさらされているんやなあ、
と改めて、怖くなった。
けど、その現実に立ち向かう人たちが、日本にも韓国にもアメリカにも、
ちゃんといることは、少し希望を抱かせてくれた。
世界が、そちらの方向に進んでいきますように!!
ひとつ、むちゃくちゃ気になったのは、
この映画のナレーションが杉本彩さんだったこと。
環境問題に熱心らしいので、そのラインからの抜擢なんだろうが、
情感がたっぷり過ぎて、却って内容が頭に入っていかない。
事実の列挙だけでも衝撃的な内容なので、
もっと淡々と読んで頂いてよかった気がする(笑)
ワシは最近KBS京都の「京都浪漫〜悠久の物語」て番組の池田昌子さんの
ナレーションが気に入ってるのだが、あれくらいサラッと読んでもらえたら、
気持ちよく頭に入った気がする。
昼飯食って、しばらく休憩して、もう一本観たのは、
躁鬱病を病みながら、言葉を音楽に載せるラッパー、
小林勝行さんに密着した「寛解の連続」。
ワシは、正直ラップはよくわからないのだが、
作品として聴く小林さんのラップは、音楽として、わからなくても、
言葉が突き刺さって来た。
特にオープニングとエンディングの、
ステージパフォーマンスでの言葉は、
真っ直ぐに飛び込んできて、えぐり出してしまうようなパワーがあった。
ただ、監督が小林さんのファンなのだからだろうか、
小林さんにべったり過ぎて、
小林さんをこの映画で初めて見るワシには、
あまり小林さんが立体的には見えてこなかった。
小林さん自身も「人と交わることで、初めて自分が見えてきた」
というような意味の発言をしてはった。
(お母さんや、音楽仲間など、いくつか、他の人の意見はあったものの)
ファンからの視点、友だちからの視点、仕事である介護仲間の視点など、
複眼的に小林さんを見られる工夫があれば、
ワシのような門外漢にも、もう少し、小林さんの人間像が見えてきたのかもしれない。
ただ、小林さんを実際のステージで見て、衝撃を受けた人にとっては、
あの言葉を生み出す背景、素の部分の小林さんが観られるこの映画は、
とても大切なモノになるんだろうな、と思う。
直接、小林さんとの関係を持ってるその人達からすると、
ワシの言う複眼的な視点は、自分の小林勝行像を濁らすノイズになるのかもしれんなあ。
一日、十三で過ごした、いい一日であった。
けど、ああ予告編観てると「コレも観たい、アレも観たい」てなってしまう。
当分、十三通いが続くことになりそうです。